Windows版 iTRONサービスコールの作成 (イベントフラグ)
（その３）
イベントフラグを削除するサービスコールは以下のとおりです。
| サービスコール名 | 説明 |
|---|---|
| del_flg | イベントフラグを削除します。 |
※ Ver3.0、Ver4.0共に同じサービスコールの形式です。
イベントフラグを削除するには以下のサービスコールを使用します。
ER del_flg( ID flgid )
| 引数 | 説明 |
|---|---|
| flgid | イベントフラグID番号。 |
| 戻り値 | 説明 |
|---|---|
| E_OK | 正常終了。 |
| E_ID | 範囲外のイベントフラグID番号。 |
| E_NOEXS | 指定したイベントフラグID番号は登録されていない。 |
・サービスコールのソースコードは以下のようになります。
/****************************************************************************/
/*!
* @brief イベントフラグの削除.
*
* @param [in] flgid イベントフラグID番号.
*
* @retval エラーコード.
*/
ER del_flg( ID flgid )
{
ER ercd;
wi_CommonLock();
//! イベントフラグを削除する.
ercd = wi_DeleteEvFlag( flgid );
wi_CommonUnlock();
return ercd;
}
削除するイベントフラグのID番号を引数としてイベントフラグ削除関数を呼び出します。
イベントフラグ削除関数
イベントフラグの削除を行う関数のソースコードは以下のとおりです。
/****************************************************************************/
/*!
* @brief イベントフラグの削除.
*
* @param [in] id イベントフラグID番号.
*
* @retval エラーコード.
*/
ER wi_DeleteEvFlag( INT id )
{
ER ercd;
WIFLGOBJ *p;
//! イベントフラグIDのオブジェクトを取得する.
p = (WIFLGOBJ *)wi_FindObject( id, TMAX_MAXFLG, ObjList, &ercd );
if( !p ){
return ercd;
}
//! リストから該当するイベントフラグを取り除く.
wi_DelObject( (WIHDR *)p, &ObjList );
//! 待ちタスクキューを解放する.
wi_WakeupDelResource( p->WaitQue );
//! イベントフラグ･オブジェクト構造体を解放する.
SAFE_RELEASE( p );
return E_OK;
}
イベントフラグの削除を行う関数は以下のような処理を行います。
- 引数で指定されたイベントフラグID番号に該当するイベントフラグ･オブジェクトを取り出します。
- イベントフラグ･オブジェクトのリストから削除するオブジェクトを外します。
- 削除するイベントフラグのフラグセット待ちをしているタスクを全て起床させます。
- イベントフラグ･オブジェクトのために確保したメモリを解放して処理を終了します。