Windows版 iTRONサービスコールの作成 (メールボックス)
（その３）
メールボックスを削除するサービスコールは以下のとおりです。
| サービスコール名 | 説明 |
|---|---|
| del_mbx | メールボックスを削除します。 |
※ Ver3.0、Ver4.0共に同じサービスコールの形式です。
メールボックスを削除するには以下のサービスコールを使用します。
ER del_mbx( ID mbxid )
| 引数 | 説明 |
|---|---|
| mbxid | メールボックスID番号。 |
| 戻り値 | 説明 |
|---|---|
| E_OK | 正常終了。 |
| E_ID | 範囲外のメールボックスID番号。 |
| E_NOEXS | 指定したメールボックスID番号は登録されていない。 |
・サービスコールのソースコードは以下のようになります。
/****************************************************************************/
/*!
* @brief メールボックスの削除.
*
* @param [in] mbxid メールボックスID番号.
*
* @retval エラーコード.
*/
ER del_mbx( ID mbxid )
{
ER ercd;
wi_CommonLock();
//! メールボックスを削除する.
ercd = wi_DeleteMailBox( mbxid );
wi_CommonUnlock();
return ercd;
}
削除するメールボックスのID番号を引数としてメールボックス削除関数を呼び出します。
メールボックス削除関数
メールボックス削除関数のソースコードは以下のとおりです。
/****************************************************************************/
/*!
* @brief メールボックスの削除.
*
* @param [in] id メールボックスID番号.
*
* @retval エラーコード.
*/
ER wi_DeleteMailBox( INT id )
{
ER ercd;
WIMBXOBJ *p;
//! メールボックスIDのオブジェクトを取得する.
p = (WIMBXOBJ *)wi_FindObject( id, TMAX_MAXMBX, ObjList, &ercd );
if( !p ){
return ercd;
}
//! リストから該当するメールボックスを取り除く.
wi_DelObject( (WIHDR *)p, &ObjList );
//! 待ちタスクキューを解放する.
wi_WakeupDelResource( p->WaitQue );
//! メールボックス･オブジェクト構造体を解放する.
SAFE_RELEASE( p );
return E_OK;
}
メールボックス削除関数は以下のような処理を行います。
- 引数で指定されたメールボックスID番号に該当するメールボックス･オブジェクトを取り出します。
- メールボックス･オブジェクトのリストから削除するオブジェクトを外します。
- 削除するメールボックスからのメッセージ待ちをしているタスクを全て起床させます。
- メールボックス･オブジェクトのために確保したメモリを解放して処理を終了します。